第二章

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「俺は劉人。こういう輩を退治するのが生業の所謂陰陽師だ。」 「陰陽師…?」 安倍晴明とかの…あれ…? 「女の子が1人で喋ってるって聞いて来てみればこんなに可愛い子なんだもん。びっくりしたよ。」 一気に顔が赤くなるのを感じた。 いや可愛いって言われる事なんか滅多に無いけどそれよりも… 私1人で喋ってるように見えてたんだ… そりゃそうだよね九里は他の人には見えて無いんだもんね…。 いろいろ考え混んでいっぱいっぱいだった頭を冷ますように冷たい風が身体を滑った。 寒いくらいの風を従えまるで水で出来ているかのように身体の透き通った青い龍が口から冷気を吐きながら九里を睨んでいる。 「変な妖怪に絡まれて厄介だったでしょ?」 「は…はぁ…」 厄介なのは今のこの状況も変わらないんだけど…。 そんな私の心境を知ってか知らずかその劉人という人はニコリと私に笑いかけた。 凄く軽そうな笑みだった。 「もう心配ないよ。ここで子供もろとも始末しちゃうから。」 え…?
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