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「は?」
一瞬何を言っているのか分からなかった。
その青年の腕に抱かれているものを見て初めて、やっと意味を理解した。
腕の中にいたのは赤ちゃんだった。
睡眠を邪魔された赤ちゃんは「んんん…」とちょっとぐずったような声を出すとまた眠りについた。
その頭部には、人間にはありえない、獣の耳…。
よく見るとそれを抱いている青年にも、同じ耳…が…。
は…
ははは…
「ごめん愛衣!私やっぱり疲れてるみたい!
先に帰って寝るね!ごめんね!!」
「え、ちょっ、はるな?!」
私の突然な行動に驚く愛衣をその場に置き去りにして私は走った。
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