第一章

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全く訳が分からないよ。 動物園からひたすら突っ走って来た私はいつの間にか動物園の最寄駅付近を流れる川の土手沿いの道を歩いていた。 幻覚に幻聴… 私本当に疲れてるんだな… 「愛衣にゴメンってメール打っておかないと…」 「逃げるのが悪いんだろ。本当人間って変な生き物だな。」 ケータイを取り出しメールを打つ手が止まった。 ついさっき聞いた声と同じ声が聞こえてくる。 全身に悪寒が走った。 嫌だ嫌だ嫌だ… 聞こえた方に顔を向けるのが怖い…怖い…怖… 「逃げるんじゃねーよ人間の分際で…俺に敵うとでも思ってんのか?」 「ぎゃーーーーー!!」 急に顔を覗かれてなす術なく可愛くない悲鳴をあげてしまいました。 「うるせぇ黙れ」 「あんたなんなの?!何でここにいるの何で私に構うのよ?!」 怖いです凄く怖いです。 そこらでよく見かける極道のお兄さん達より怖いです! あ、ごめんなさい嘘つきました 極道のお兄さん達の方が数倍怖いです!! 「もう何なんですか!幽霊さんですか?!私に取り憑かないで下さいどうか許して下さい!おとなしく帰ってください!!」 「何で勝手に謝ってんだ?人間って本当に訳分からねぇ」
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