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登校する時間帯の独特な雰囲気の中で、私はふと思った。
今、私は幸せなのか、と。
すれ違う、スカートの短い女子高生、スーツが似合うサラリーマン、犬の散歩中のおばさん、ランドセルを背負って走る小学生、バイクに乗ったおじさん、お洒落な格好のお姉さん、名門の制服を着た中学生…。
彼らは、みんな幸せなんだろうか。
子供を乗せた自転車が、横を通りすぎていく。
………だとしたら、私は?
すぐに、下らない、こんな事を考えても意味なんてないのに、という思いが込み上げてきて、私はまたため息をついた。
勉強は嫌いではない。けれど、授業は嫌いだ。
学校に行きながらこういう事を考えるとつらくなるけれど、考えるのをやめられそうにも無かった。
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