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目がさめると、カーテンの向こうもすっかり暗くなっていた。
もうこのまま寝てしまおうかとも考えたが、お腹も減っていたので重い体を起こした。
「うわ…」
電気をつけると、午後11時をさしている時計が目に入った。
そんなに寝てたのか…。
これは明日しんどいぞ、やっぱりお風呂に入ってさっさと寝ようかな。
そんな事を考えながら、部屋を出て階段を下りていく。
「―――!!」
「…?」
誰かの声がする。
お母さんはまだ起きてるかもしれないけど…。
階段を下りきったところで私はハッと思い出す。
もしかしてお父さん………?
今日、帰って来るかもってお母さん言ってたし…。
声をかけてからお風呂に入ろうと思い、私はリビングのドアを開けようと―
「…可哀想よね、あの子も貴男の子として生まれてきて」
………え?
中から聞こえる声は、テレビの音なんかじゃなく確実にお母さんの声だ。
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