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波》
バスが急カーブした所で
唐突に目が覚めた
目を開けると、窓越しに
遠くに海が見える
前後左右見回すと
いまだに皆は寝ていて、
起きているのは
私と明日香だった。
明日香も遠くに見える海に気づいて
興奮してたけど、周りが
寝ているから
込み上げる嬉しさを堪えていた
でも、私的に予想すると雲行きが怪しいから雨になる気がした
「…波、海見えるからあと少しくらいかな?」
「そうね。でも、合宿所ついても海ダメかもよ」
「なんで?」
「あっちの方雲行き怪しくない?」
「本当だ。結構怪しいね」
そこから明日香と話を
し続けると
バスの運転手に
「あと、少しで着きますよー」
と言われたから、
英二先輩を起こした。
明日香も慌てて
越前を起こす…が
やっぱり起きない
私と英二先輩は
いつ起きるか見ものだった
明日香が呼び掛けても、
眉ひとつ動かさずに
全く反応なし
…が最後にひとつ
明日香の最終手段
「二人ともこっち見ないでね」
くるっと正反対の方を
見ていると
…越前が起きた。
「どうやって起こしたの瀇」
って聞くと恥ずかしそうに
「…キス」
キスで起きるとか、
ど、ど、どこの国のお姫様よ瀇じゃなくて王子様よ瀨と内心ビシッと突っ込んでる間に、合宿所についた
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