回想入りまーす

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突然なんだ。俺は感傷に浸っているのにと思いながら振り向く。 巧だった。 巧は右手に商品のゲームと左手に抱き枕を抱えている。 「なんだ?そんなショボくれた顔しちゃって、元気だせよ」 巧がバシバシと背中を叩く。痛ぇ。 「ところでどうだ?俺は見た通り3DSを手にいれたんだが、一緒にやらないか?お前も買ったんだろ?」 巧の無邪気な質問が再び俺の胸をえぐる。 コイツは今日の不運を知らないんだった。 「……無くしたよ」 俺は弱々しく答えた。 「え?」 巧が聞き返す。
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