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「よし、着いた…」
目の前にはばかでかい屋敷。
ジャックは親が残したこの屋敷に執事と二人で住んでいる。
ジャックに身内は居ない。
ステンダー家はジャック以外悪魔に殺されてしまったからだ。
そして、ジャックはこのばかでかい屋敷の主で、両親の残した莫大な金を所有している。
「…はやくシャワー浴びたい…」
門を抜けると、いつものように執事が出迎えた。
「おかえりなさいませ、主。」
「おう…。」
「今夜は酷くお疲れの御様子…」
「…徹夜だからな…」
「…失礼します…」
「ちょっ、え!?」
ふらふらと歩く様子を見かねてか、ジャックをお姫様抱っこの状態で運び始めた。
「おい、ミカエリス…!」
「問答無用です」
この少々過保護な執事はミカエリス・バーレイ(24)
ジャックが幼い頃からずっと面倒を見ている。
因みに身長は185cm
ジャックはミカエリスと並ぶのを嫌がる。
「こんなに冷えて…」
「……」
「あぁ、指先もこんなに真っ赤…」
「キモイ」
「なっ…!!キモイとはなんですか!」
いつの間にか玄関の前まで来ていたらしい。
ジャックはミカエリスの腕から逃れると、一足先に屋敷の中に入った。
「まったく…」
「…あぁ、ミカエリス」
「はい?」
「俺のウエストポーチ部屋持ってっといて」
「分かりました。」
ウエストポーチをミカエリスに手渡すと、ジャックはバスルームに直行して行った。
「あぁ…新しい聖水を入れなくては…ナイフもそろそろ変えないといけませんね。」
初めはジャックが自分でやっていたのだが、ミカエリスがやると言って聞かなかったので、これはミカエリスの仕事になった。
ミカエリスの目引きには狂いがなく、ジャックは絶賛している。
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