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ｵﾍﾟﾗ座の怪人 のｼﾅﾘｵ上
ｸﾘｽﾃｨｰﾇとｴﾘｯｸは結ばれることはないが
まさに美しく優しい明美と
何をやってもﾀﾞﾒで人からﾊﾞｶにされ続けた醜い自分に
おあつらえ向きだと感じ
心が躍る気分だった
同時に ｲｲﾄｺを近くで見せることで
もしかしたら、明美が
振り向いてくれるかもしれないと思った
おれは決心した
この学芸会が終わったら
明美に告白しよう と
学芸会当日、舞台裏では
明美と おれは 出番待ちしていた
手作りだけどｷﾚｲなﾄﾞﾚｽに身を包んだ明美を目の前に
おれの心臓は破裂しそうなくらいﾄﾞｷﾄﾞｷしていた
「ｸﾙﾄ 緊張してるん?」
突然 明美に話しかけられ
おれは情けないほど体が跳ね上がってしまった
明美は ｸｽっと笑い
「ｸﾙﾄ めっちゃ練習してたし
ちゃんと出来てたやん
きっと大丈夫! がんばろうね！」
明美は 眩しい笑顔で声をかけてくれた
その瞬間
男は 愛しのｸﾘｽﾃｨｰﾇのために
怪人になりきってしまっていた
悲劇、いや、喜劇の幕を
自ら開けることになるとは知らずに…
…私は ｵﾍﾟﾗ座の怪人
思いのほか醜いだろう？
この禍々しい怪物は
地獄の業火に焼かれながら
……それでも 天国に憧れる
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