オペラ座の怪人事件

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思えば小学生の頃 鼻水を垂らしながら プールで溺れたときのことを クラスの人気者にそのことを日記に書かれ みんなの前で読まれてから 周りからずっとバカにされてきた 中学校に入学しても何も変わらなかった 一年生のときの林間学校で もう活動してない火山口の中を見学してたときに 誰かが火山口の上から ふざけて 大きめの石を投げたのが おれの頭に直撃し大流血したときも 誰も心配なんてしてくれなかった むしろ頭の包帯から出た髪の毛を見て 「パイナップルや!」とクラスの1人が言ったのを皮きりに爆笑の渦 それから一年間、おれのアダ名は パイナップルになってしまったのだ もう笑い者になるのは たくさんだった それなのに…… おれは 明美への恋文を 意気揚々と明美の下駄箱に入れておいた この愚鈍な男は全てうまくいくと 根拠もない確信をもってやまなかった 次の日… 明美はあの手紙を 読んでくれただろうか? もう返事は決まっているのだろうか? おれはドキドキしながら学校に向かった 学校に到着すると 教室がなにやら騒がしい 何だというのだ? 教室の戸に手をやると クラスの一人の大声が聞こえた 『あなたは私の天使だやてギャハハハハハハ!』 えっ? 一瞬 何が起こっているのか 把握出来なかった 『愛してるよ!クリスティーヌ!プゲラwww』 な ぜ だ? 教室の戸を開けるのが怖かった だけど 確かめずにはいられなかった ガラリと戸を開けると 先程の喧騒とはうってかわって シンと静まり返る教室 まばらに聞こえるヒソヒソ話 周りを見渡すと 笑いをこらえる者や 不審者でも見るかのような 冷ややかな眼差しを向ける者 何が起こったか ようやく理解することができた 手紙のことが皆にバレている! ど う し て? おれは 手紙を受け取った人物に 目を向けた 目が合った瞬間 明美が言い放った 『いやあっ!こっち見んなや!!  きしょいわあ!』 実に短く簡潔な手紙への返事だった
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