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男は この時もまた再び
エリックを演じる羽目になってしまった
比較的 仲のよかった
クラスメートに事の顛末を聞いて愕然とした
明美は あの手紙を読んだときに
とてつもない恐怖を感じたらしく
友達に相談していたところを
なになに どうしたどうしたと
わらわらと集まってきた他の者たちに
伝わるかたちになってしまったのだという
バレたことに 恨みはなかった
ただただ 明美にとって おれは
恐怖の対象にしかなり得なかったことに
ショックを隠しきれなかった
ストーカされたらどうしようとまで
考えていたらしいし
元から おれのことを そんなに
良くは思っていなかったそうだ
そして どの道 絶対、結ばれることもなかったことも
後ほど聞かされることとなる
( `∀´)『クルト 大変やったな』
(´・ω・`)「…うん」
( `∀´)『でもあの手紙は正直イタいと思うで』
(´・ω・`)「……うん(わがっでるよおぉぉぉぉ!!!)」
( `∀´)『あ、そうそう』
(´・ω・`)「…うん?」
( `∀´)『明美な真也と付き合ってんねんで、知らんかったん?』
( ゚д°)「……………」
真也は スポーツ万能で イケメンなクラスメート
おれになんか かなうハズもなかった
…皮肉なことに
学芸会のオペラ座の怪人で
クリスティーヌの恋人役ラウルを演じていたのは
真也だった
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