生後11日目の命…

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…母親の手で『窒息死』。 『私は子供を可愛いと思えない…』 36歳の母親は表情一つ変えずに『私がやりました』…と言ったそうです。自分で生んだ赤ちゃん…生まれたばかりの小さな小さな赤ちゃん…を自分の手で窒息死させたのです。 その時、母親の心には何が映っていたのだろう。 『愛情』…いつくしみ、可愛がる。愛しく思い大切にする心。人を愛したり、子供を愛したり、異性を愛したり…そして自分も愛されたいと思う。人にとって自然な感情だと思います。 小さな子供は母親に愛されたいと思い、思春期には異性に、夫は妻に、妻は夫に…。 もし…愛する人に、自分は愛されていると思っている人に相手にされなかったら…子供なら泣いたり拗ねたり、ちょっといたずらをしてみたり。母親の気を引こうといろんな行動を試みます。大人だって同じ事、愛の言葉やプレゼント。振り向いて欲しくて試行錯誤。…果ては殺人事件にまで発展したりしますが…。 ところが、子供がどんなに頑張っても母親に無視され続けたら…子供は『愛情』を感じる事なく大きくなって行くのではないでしょうか…?だけど子供は母親から離れる事は出来ません。大好きだから、自分を殺して良い子(母親の顔色を見て気に入られようと)になります。 心が通じ合わない、親が子供に興味がない。共有する時間も物もないなんて子供にとって何て残酷な事だろう。『愛情』を母親から貰えなかった子供は母親以外の人に依存したがるのではないでしょうか。『誰か私を助けて…私を愛して…』と…。そんな子供が親になった時…自分より小さく弱い相手にたっぷりの『愛情』を注ぐ事が出来るとは…残念ながら思えません。 36歳の母親は正直に『子供を愛せない…』と言います。それは自分自身を愛せてないから… 母親が子供に与える『無償の愛情』は、子供が自分自身を好きになる大事な要素だと思います。愛し方を学び、愛される喜びを覚え、温かく優しい心を持つ為に。 悲劇はもういらないです…
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