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杜生 藤。
一応は,高校一年生。
裏の世界では結構名の知れた祓い屋,杜生家の一人息子として産まれたが,現在はその義務を放棄中。
高校ですらさぼり気味で成績で何とか留年を間逃れている感じだ。よく休んでは森奥にあるこの古びた壊れかけの神社で暇を弄んでいる。
両親は既に殺され,父の弟,つまりは叔父にあたる人の家に住んでいる。
これがまたいい加減な,良く云えば理解のある人で,藤が無断で学校を休んでも全く怒らない。
時折ぐしゃぐしゃと髪を撫でてくれるだけだった。
でも彼は親戚の中で唯一,藤の淡紫の瞳と亜麻色の髪を見ても怖がらなかった。
そんな些細なことで藤は叔父の要目に懐き一緒に暮らすことにしたのだ。
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