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鋼板が倒れきったその時、先頭に居た何人かが衝撃と共に倒れ崩れる。
「行け!」後ろで叫ぶ声が聞こえる。
その叫びと共に、一気に走り始める。
足元には海水。
海水が赤くなっているのは先人の血だろう。
振り向く暇は無いが、強襲上陸艇が後ろにはあるはずだ。
隣を走る人間が倒れる。
一瞬見ると額に穴が空いているが気にせず走り続ける。
一つ目の目的地は20m先にある土嚢の影だ。
あそこまでいけば少しの間生き延びられる。
両手に抱える銃が重い。
突撃兵の装備でもここまで重くは無いだろう。
「くそ!重いんだよ、コイツは!」自然と毒を吐く。
あと10m。
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