デイマント村

3/12
前へ
/203ページ
次へ
「おいリエン、次の仕事は何だ?」 待合室の様な大部屋に、男女問わず屈強な者達が集まっていた。 壁には大きなコルクボードが掛かっており、ボードにはA5程の大きさの紙が何枚も貼られている。 屈強なもの達はどうやら二人ずつのペアの様で、ボードの前に二列になり並んでいる。 「つ~ぎ~は~…お!これなんてどう?」 「ん?…これは…ダメダメ」 「えっ!?報酬一番高いよ?」 「これ最近出た¨討伐¨依頼だろ?内容がな~…危険だな~…」 「危険…?…正体不明の…村が壊滅…ふ~ん…」 「相手が何かわからない上に、事実として村が何個か壊滅されてるらしいからな、こういう依頼書は受注しても損がデカイ、命の保証もないしね…」 「そっか…」 「お!?これくらいの仕事が丁度いいな、ほら、行くぞ」 男女のペアが、一枚紙をボードから剥がし部屋を後にする。 「俺らの番だな、どうする?ディオン?」 屈強な者達の中で、一人だけ華奢な体つきの『ディオン』と呼ばれてる青年がいた。 「コレにしましょうか?」 ディオンが選んだのは、前のペアが断念した紙だった。
/203ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加