プロローグ

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突然、私を襲った頭が割れそうなほどの頭痛と、浮遊感。 とたんに息が出来なり、体中がぐちゃぐちゃにされる感覚に陥る。 激しい苦痛に、思わず頭を抱えて膝をつく。 もう何十回も経験したソレに、私は心の中で小さくため息をつく。 またか……。 私が平穏無事に暮らせる日は、もう来ることは無いのだろうか。 嫌で嫌で仕方がなかった始まりの世界へと思いを馳せる。 今ではひどく恋しい。 目に映る景色は、歪み、次第に光を失っていく。 ああ、 さようなら、この世界。 そして……―― 真っ暗闇へと、私の体は落ちていった。
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