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あれ？筆箱持ったっけ？
あったあった。
筆箱は机の中に入れっぱなしだった。
「あれ？」
周りは、机、机、机、先生。
教室には誰一人生徒がいなかった。
「さようならー」
面倒な事を頼まれるのはごめんだったので、さっさと帰ろうと教室から出ようとした。
「風見くんだよね？ちょっと待って」
「なんですか？」
嫌な予感がビンビンなんですけど。
「今日配った教科書の余った物を、職員室に持って行かなきゃいけないんだけど、先生どうしても外せない用があって持っていけないんだけど……持って行ってくれない？」
この先生絶対測ったよな？
最後の生徒に頼んで、やらなきゃいけない雰囲気出させてやらせようとしたよな？
「……いいですよ」
「ほんとにー？じゃあよろしく!職員室の前でいいからねー」
「わかりました……」
先生は逃げるように教室を出ていった。
「なんで僕が……」
誰もいない教室で思わず、思っていた事を発言してしまった。
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