-想いをのせて-

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-想いをのせて-

想いを伝える 手段のないから 僕は 君にこれを届けよう 僕は 君に触れることが出来ない 君は 僕を見つけることが出来ない 君と僕は 居る“場所”が違うから 君は“今”で僕は“過去” 持ち時間が終わった者は 見ることしか 想うことしか 君と僕 服装だって 全然違うから 僕は“仲間”に笑われる 叶うはずのない 想いなら忘れろ 辛いのは お前だと わかっていても 君の笑顔に 惹かれた でも君は 笑ってくれない ねぇ 神様 僕に少しだけ 時間をくれませんか? あの娘に この想いを 伝えるだけの時間を ねぇ 神様 僕は渡したい それだけなんだよ あの娘に 花言葉を “赤い菊”の言葉を 彼女が 笑いかけた 僕を 僕を届けたいんだ そしたら 彼女に笑顔が 彼女の想いを届ける 手助けもできるから ねぇ 神様 季節外れなのは 知ってるから 僕を咲かせて? そして 僕を あの娘に届けて それだけが 僕の思い残したこと 今が 僕が咲かなきゃいけない 時だから 校舎の裏 赤い花が 一輪咲いた 綺麗な色して 咲いた 綺麗すぎて 触れないでいたら あの人が 『これは君のための花』 と 赤い菊 『私が先輩に渡したいです。 私からの 想い』 先輩 ……ます 私の想い “君”にのせて 一輪だけ 咲いた“君”にのせて
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