世話の掛かる馬鹿共

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さて、今現在僕は聖華学園の門の前に立っている。変装はしていない、そんな事したら彼等に気付かれないかもしれないし…それに変装には飽きてしまっていた。 雪兎「さて、行きますかね」 でも敬語で行く。 自分の地を見せるのは家族か認めた相手だけだから。性格を偽るつもりは全くないけどね。 学園の中を歩きながら僕は一ヶ月振りのその風景に懐かしさを感じた。 コンコン 「入れ」 理事長室に着いた僕はノックをして入る許可を貰う。新しい理事長は一体どんな人なのかと思いながら扉を開いた。 雪兎「失礼し一一一一ました」 「おい待て、入っていきなりそれは失礼だろう?」 中にいる理事長がケラケラ笑いながら扉を開く。 いやおかしい、おかしいと思う。何でこいつがいるわけ? 雪兎「……取り敢えず手、離してくれない?智彦」 智彦「断る、お前をもっと感じたいからな」 知らない人がいるかもしれないので一応紹介、彼の名は岸本智彦(きしもとともひこ)。 前回の事件を引き起こした首謀者の息子で、僕を死ぬ程愛しているヤンデレ男だ。 というか何故こいつが理事長…!?
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