組み立て開始

11/16

12265人が本棚に入れています
本棚に追加
/166ページ
「じゃあ、樋口さん大変でしょうね」 「つーかさぁ、なんでこの……右? に所属してた人達、全員辞めたんだろ。金いいし楽そうなのに」  確かに。なんでだろう。  考えたり話したりしていると、樋口さんが入ってきた。 「全員で五人か。まあ、いい。仕事時間だ」  樋口さんに連れられて、ベルトコンベアの前に並ばされる。 「あー、まず篠原は奥の銀の機械の前。一って書いたシール貼ってあっから、その場で機械から出てきた棒をくっつけろ」  篠原が軽く返事をして、機械の前に立つ。 「次、花崎。二番て書いたシールの場所に立ってろ。篠原が組んだ棒にだな……この二番のシール貼ってるベルトコンベアの下に、ダンボールが入ってるから、その中に詰まったこの赤い皮みたいのを被せろ」 「はい!」  触ってみると、何だかぬるぬるした感じで気持ち悪い。何なんだこれ? 「次、猪上。三番のシールあるとこな。これもベルトコンベアの下にあるダンボールに、この白っぽい色した皮みたいのが詰まってるから、これを花崎が被せた赤いやつの上に被せろ」  猪上は、白っぽいのを掴んで、それを気味悪げに見つめている。
/166ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12265人が本棚に入れています
本棚に追加