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ふ、と空を見上げる
空はこんなにも蒼く広く広がっている
だけど嫌な感じが消えずに感じる
「貴方は…?」
声がする方へ体を向けると
「…誰です?」
ユリアは問う
「私ですか?…私はマタン…生き別れになった弟が…ここにいるはずなの…」
青いドレスで身を包む王女
マタンは生き別れになった弟を探すべく自分でここまで来たらしい
「マタン、ですか…」
「えぇ…貴方は?」
「私…ですか?私はちょっとした理由で名前は言えません」
「そう…」
しゅんっと悲しそうな顔をするマタン
「そんな悲しまないで下さい、マタンは弟を探しに来たんですよね?」
「えぇ…弟を…探しに…」
「名前とか、分かりますか?」
「名前…?名前は…ノクス…」
「ノクス…?!」
名前を聞いたユリアは少し驚いた
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