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【10】
いつまで経っても治らないカサブタを背負って生きている
何かの拍子にその一部が欠け
血が流れ出す
目に映るものが遮断されるほどの
痛み 悲しみ
それは生きることが容易ではないと
体中に叩き込まれているような…
涙が流れても
それを止める術はもう忘れた
涙が流れても
声を出して泣くことも忘れた
いつの間にか失ったものをもう一度得ることは出来ますか?
カサブタはまだここにある
でも僕らは生きている
これからも生きていく
カサブタごと自分を抱きしめながら
.
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