詩的なもの

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【12】 せかいはなにいろ? ときにはあかく ときにはあおく ときにはきいろく ときにはしろく ときにはくろく めのまえのいろにとらわれすぎて ぼくはいろをうしなった いろがない いろがない いろがない いろがない ぼくのあたまのなかからいろがなくなってしまった いろをさがした あるきまわった はしりまわった どこにもない せかいはなにいろ? せかいはなにいろだった? ねぇおしえて…っ!! ないて ないて ないて さけんだ いまこのきもちをいろにしたら どんないろだろう でもいまのぼくはそれにいろをつけることができない いろがないことがこんなにも かなしいなんて こわいなんて しらなかった ぜんぶ ぜんぶ ぜんぶ たいせつないろだったのに そう、きづいたしゅんかん ぼくのなみだがじめんにおちてはじけた そこからうまれたのはいろだった にじいろにそまったせかいをぼくはみた あなたのみる せかい はどんないろ? .
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