詩的なもの

14/35
前へ
/35ページ
次へ
【13】 隠しがちな弱さ 見せたがる強さ 右目に映る現実 左目に映る幻想 欲を嗅ぎつける鼻 知ったかぶりの口 臆病な右耳 都合のいい左耳 狭くなる喉 何も持とうとしない右手 控えめな左手 本音を溜める腹 本能に忠実な性器 後ずさりの右足 震える左足 役立たずならいらない 役立たずならいらない だけど僕はそれを 無性に愛しいと 思うときがあるのです 別に完璧なものは望みません だからといって下は見ません ちょっとだけ上を見たいだけなんです 役立たずでも出来ることはあるでしょう .
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加