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桜の季節。
風が吹くと青い空には桜の花弁が舞い、
心がウキウキとしてくる。
「やっと新学期か、皆元気にしてるかな?」
桜の木を見上げ私は呟いた。
今年、高校二年生になった私の心は“期待”で満ち溢れていた。
そんな時、肩を誰かに叩かれた。
「よっ!元気だったか?瞳」
私の肩を叩いたのは
高校になってから友達になった
<涼野 海>だった。
その後ろから小柄で髪を二つに結う女の子
<鈴音 幸>がやってきた
「ちょっと、海!瞳が困ってるでしょ。」
幸は海の背中をポカポカと力なく叩いた。
「ははは、小さいのが何してんだよ」
「何よ!海が無駄に大きいのよ!」
そんな景色を見ていると
すごい勢いで誰かが走ってきた。
「あれ?千夜じゃね?」
海が走ってくる人を指指して言った。
そう言うと私達3人は青ざめた。
誰もが口にしたい一言を幸は呟いた
「千夜がいるってことは…遅刻…だよね…?」
そう、誰も知っている事だった
走ってきた少年<柳 千夜>は、
遅刻常習犯であり、学校に遅刻せずに来たことはないのだった。
「はははっ!まさか初日から遅刻にはなりたくないよな」
そう言った海は真っ先に走っていった
「あっ!ちょっと待ってよ!」
海の後を追いかける様に幸も走っていった
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