序章 「壊れた世界、造られる世界」

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―***― 「ん~にしてもいい天気だな……」  楽観的なのが流夜の良いところなのである。 「毎度毎度、朝は起きれてもやっぱり眠いのは仕方がない……」  ……と、その刹那大きなクラクションとこれまた大きな金切り音が流夜にその反応をさせる。  その流夜の目に入ったのは道を逸れたトラックが流夜目掛けて走ってきた。  そのトラックは前輪がパンクしているようで制御出来ていない様に思えた。  一方流夜はいかんせん、朝に弱く寝ぼけていたためクラクションが鳴っていたときにベストなタイミングで反応できなかった。 「まずい!――」  流夜がトラックを確認したときは既に5M先にトラックはあった。  最期に、その情景を瞳に焼き付けて、後はブラックアウトとなった。
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