追い出し

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家に帰ってポストを見て思わずため息をつく私。 「はぁ」 請求書だ。 請求書 といってもクレジットカードの請求書みたいなかっこいいものではない。 この家の大家さんの手書きのものだ。 請求書の内容はこうだ。 加奈子さんへ 先月の家賃1万五千円しか振り込まれてありませんよ。 先々月の分もまだ払い終わってないですよね。 払えないというのなら払ってない家賃はいいですからこの家を今月一杯で出て行ってください。 「はぁ」 また出るため息。 「どーしよー。いくあてないなー。」親とは縁を切ってる。 いろいろあって・・・ 友達の家を梯子するわけにはいかない。 「まぁ家探すかっ!」 そういって携帯を取り出し物件広告のサイトを淡々とする。 予算は15000〓10000 あんまり期待はしてなかったがボロばかりだ。 「はぁ」 あきらめてぼろに住もうと決意したその時。 「え」 私は思わず声が漏れる。 その物件は家賃10000(月) 説明 気になったらお電話を○××ー△○△ー△○× そこまではまぁ普通といっていいだろう。でもそこに写っていた写真に私はビックリした。 すごく綺麗なのだ。 高級住宅街に並んでいても違和感のないくらい素敵なものだった。 何かの間違えじゃないのかと思ったぐらいだ。 でも私は無意識に電話をしていた。 「もしもし?」 「もしもし あのー物件広告のサイトで見て気になって電話した者ですが・・・」 「・・・あーーーね あーね 忘れてた(笑)物件広告にだしたこと」 すごくやさしそうな人だ。 「私はこの家の大家。あだ名はアカバア説明になにも書いてないからわからなかったでしょ。」 「はい」
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