赤い頭巾と犬の耳

9/14
前へ
/14ページ
次へ
「オオカミ男さんは貴女の彼氏なんでしょう?」 「………」 やめました。 赤ずきんはオオカミ男のシャツの襟を両手でしっかりと掴み、 揺らします。 「貴様かぁぁぁあ!おばあちゃんに有りもしないこと吹き込んだのはぁぁぁあ!!!!」 ガタガタガタガタガタガタ 「だってだって!今は嘘だって誠になるかも知れないじゃああああん!」 ガタガタガタガタガタガタ 「そんなことはねえーー!!!!!!」 「ほらほら、言った側からダメじゃない、彼には優しくしなきゃ」 赤ずきんは手をパッと開き、 おばあちゃんに向き直ります。 オオカミ男はその脇で咳込んでいます。 「おばあちゃん、それは誤解よ!?この犬耳男が」 「ミハルさーん、」 赤ずきんが弁解をしようとすると、また、森の方から人が来ました。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加