第十三話

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「悪い、絢音。俺、蘭丸の掃除手伝うから、今日は斎藤と一緒に先に帰ってて」 ああ、そういう事。 私は朱雀に頷いた。 それから時任くんを睨んだ。 「孫の代まで呪うわ」 「そんなに!?」 「……冗談よ」 そう言って私はお弁当を二人に見せた。 「それより、ご飯食べようよ」 そう言うと朱雀は私に近付いて私の手を握った。 驚いて朱雀を見上げる。 朱雀は優しく微笑んでいた。 「家に帰ったらメールして」 「え?」 「絢音の家、行くから」 「!?」 驚いていると朱雀は私に軽くキスをした。 幸せすぎて本当に怖い。 真っ赤な顔でそっぽを向くと朱雀はクスッと笑った。 放課後。 朱雀は時任くんを連行して教室を出ていった。 私は私に近付いてきた久美に笑いかけた。 「私達は帰ろっか」 頷く久美。 教室を出ようとすると、誰かに後ろから首を叩かれた。 え……? 私の隣で久美が倒れる。 私も意識が保てなくなって 視界が暗転した。 .
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