零ー始まりのmessageー

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「魅恋、ご飯ここにおいとくから・・・たまには出てきて食べてよね・・・」 それだけいって母は降りていく。 それを確認した後、ひっそりと扉を開け笹谷魅恋(ササタニミレン)は晩御飯のおかれたトレーをとり、再び扉を閉め鍵を閉めた。 暗い部屋の中にパソコンの光だけが光り辺りを照らす。 魅恋はその前へと質素なご飯を運び、画面を見ながら食べ始めた。 カチカチとSNSサイト『アバター』を見渡す。 『アバター』とは、実際の自分ではないキャラクターを作りあげ、それを操作して他の人と話たり、ゲームを楽しむことが出来るSNSサイトである。 ? メールの着信音 『アバター』の中のメールのようだ。 カチリッっとクリックして、メールを開く。 from:黒神 件名:無題 あなたは、見るところ引き籠もりのようだ。世間が蔑み、社会の屑と言われている人種であるとおもっていませんか? 「は?なに言ってるの?こいつ。私が好きでこんな暮らししてるとでも思ってるの?」 つい、あまりに理不尽な内容にパソコンに向けて声をあげてしまった。 黒神。 最近、魅恋のゲームの仲間になった、アバター上、男。 from:黒神 件名:無題 そう、あなたは、社会の認識している引き籠もりとは違う。 あのような屑では、無い。
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