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「はぁ?お前だよ。お前。ちょっと廊下で立ち止まっていただけなのに、邪魔って言うのはないだろ」
この少年は同じ6年生の学年の人だが、どうやら彼女の噂は知らないようだ。
「邪魔なものに邪魔って言って何が悪い。気持ち悪い。消えてくんない?」
と、また喧嘩腰にものを言う。
「あ、女だからって許さねーぞ?」
「ふーん。じゃあかかって来なさいよ」
「――ッ!!」
少年は勢い良く殴りかかる。
勿論、他の生徒を殴ったりしたら停学処分になることは理解していた。
しかし、挑発してきたのは向こうであり、更にあからさまな侮辱的な行為によって半分ほど我を忘れてしまったのだろう。
エミリアはニヤリ、と笑った。相手が自分の射程圏内に入ったと。
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