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何メートルあるだろうか。
周りには薄暗い地層しか見えない。
森の奥にあるこの場所で、幅3メートル程の谷底を歩くケーリィ=バルテルスは思う。
「しっかしまぁ、よくここまでこれたもんだ」
彼は魔法使いではない。しかし、奇妙な身体能力を持って生まれた。
いくら走っても息切れは殆どしないし、ジャンプ力も他の人間と比べたら以上なくらい高くジャンプすることができた。
そのおかげで、『魔剣が眠る谷』と呼ばれる場所をここまで突破することができたのだ。
「やっぱ一目は見てみてぇよな、なんたって伝説の剣だし」
そう、この場所には伝説の剣が眠っている。ケーリィはそれを求めてきた。
「お、もしかしてあれ?」
棺桶のようなものが目の前にある。
だいぶ古びていて、苔などがこびりついているが、あれで間違いと、ケーリィは思った。
……あまりにも早く見つかってしまい拍子抜けしてしまったが、とりあえず、近づいてみる。
「……あれ?まぁいいか」
近づいても問題ないようだ。
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