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「……ん。あー頭いてぇ」
わずかに漏れる日の光で目を覚ます。
「あれ、俺気失ってたのか。気失ったのなんて生まれて初めてだぜ。あ、そういえば剣がない」
と、剣をイメージした次の瞬間。
―――ッツ!!頭に鋭い痛みが走る。
その剣の情報が流れこんでくる。
数年の時を一瞬で過ごしたような想像を絶する感覚。
まるで、その剣の存在を幼い頃から知っていたかのように。
――なんと、その剣の使い方が理解できた。
意識が芽生えた瞬間から、生まれた時から理解できていた。
その言い方でしっくり来るほど、不思議な感覚だった。
ケーリィは立ち上がり、右手を自分の前にかざす。
刹那、ケーリィの手の周りの空気が唸る。
黄金の粒子と共に、伝説の剣が復元される。
「へぇ……」
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