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「そうだ、この剣に名前を付けよう。そうだなぁ。とにかく細いから、スピアブレイド。うん、しっくりくるな。これにしよう。さて、見るだけだった目的も手に入れちゃうというプラスで達成したし、旅にでもでるか」
ケーリィは殆ど森の中で暮らしていたため、身が軽かった。言葉や文字などは町外れにある古本屋の知識だけ。
しかし、頭が良いと言えるかわからないが、普通に話せる程度には知識を会得していた。
ケーリィは両側にそびえる崖を交互に蹴り、難なく地上へと登っていく。
――これから彼は多くの血を見ることになる。
何が善で、何が悪なのか。それに答えはない。
彼は気づく。
伝説の剣を手にした者には戦いしか生きる道がないことに。
血で血を洗う闘争の歯車が動き出す。
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