黒い手紙

2/2
14人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
俺は牧原洋介、坂諏高校一年。 この街、坂諏に引っ越ししてはや二年になる。 俺の簡単な紹介をすると、部活経歴0、頭そこそこ、好き嫌い特になし、母親と二人暮らし。 ちなみに父親は日本中を回って仕事をしている、早い話が単身赴任だ。 しかし、この一週間連絡が途絶えて捜索中、多少は心配だが俺のオヤジだ、大丈夫であろう。 尚人「洋介なにボーとしてんだよ?」 とりあえずこいつは俺の古くからの知り合いの古池尚人だ。 まぁ古くといっても二年前からだが、親友同士だ。 洋介「待てよ!尚人!早いって!」 俺は尚人を走って追い掛ける。 尚人「待てるか!俺は眠い!」 尚人はいかにも眠そうな顔で洋介に言った。 洋介「おいおい、それは理由にならんよ!?」 洋介は走りのスピードがだんだん落ちてくる。 尚人「そのまま止まるとおいてくぞ!」 洋介「わかったから!ちょっと待って!」 洋介は緩めた足に再度力を込めて走りだす。 そうこれが俺、牧原洋介の日常… あの手紙が届くまでの… その日の朝 洋介「ふぁ~、新聞取りにいくか…」 洋介はいつもの日課で新聞を取りにいった。 洋介「ふぁ…、ん?なんだこれ?」 郵便受けの中には新聞と見慣れない封筒のようなモノがあった。 洋介「黒い……手紙?誰宛てだろ?」 “牧原洋介様” 洋介「俺宛て?一体誰だ?こんな悪趣味な封筒で送ったやつは?」 洋介は封筒の裏側を見る、しかし相手の名前は書いてなかった。 仕方なく、洋介は新聞と一緒にその手紙をもって家にはいろうとし…しかしなぜか洋介は振り返った、そのとき家の門の前に黒いマントをかぶったピエロの姿を見た。 洋介は自分の目を擦ってもう一度門の前を見る。 そこにはもうピエロの姿は無かった。 寝ぼけているのだろうと思い洋介はその場を後にした。 洋介は黒い手紙をもって部屋に入った。 誰かのイタズラだと思い手紙を母親には見せずにゴミ箱に入れた。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!