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洋介は息を切らしながら尚人の家に着いた。
自転車を乱暴に止めてインターホンを鳴らす。
しばらくすると尚人の母が玄関から出てきた。
洋介「おっおばさん!…尚人は……尚人はいますか!?」
尚人の母「…それが……」
その時洋介は脊椎に冷たいものが走った。
洋介(ダメだ…これ以上聞いちゃ……いけない……)
しかし、時は止まってはくれなかった。
尚人の母「……帰ってきて……ないのよ……」
洋介は目を見開いた。
その後洋介は15分ほど話した。
尚人が学校から帰ってきてないことや消息についてだ。
話を一通り終えると洋介は泣きながら自転車を漕いだ。
洋介「どうして…尚人が…俺のせいだ…」
洋介は悔やんだ、ピエロがきたこと、手紙がきたことを。
しかし、洋介には悔いて泣いている暇はなかった。
後ろからものすごい勢い笑いながらで走ってくる物がわかったからだ。
洋介は覚悟を決め自転車を止めて振り向き叫ぶ。
洋介「尚人を…俺の親友を返せぇ!」
しかし、予想していたものはなく夜の道を月明かりが照らしているだけだった。
洋介は自分の覚悟が不意だと思い自転車を漕ぎ始めた。
洋介「…見られてる…」
振り向く、しかし誰もいない。洋介は前を向いた。
そこには道が見えるはずだった。
しかし、洋介がみているのは黒いマントの裾だった。
「アヒャ………アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ」
ピエロはナイフを片手に自転車のかごの上に立っていた。
洋介「……うぁぁぁぁ!」
乱暴にブレーキを握る、しかしピエロは動じることなく、ナイフを洋介に向ける。
「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ…チェックメイト……アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ」
ピエロは洋介の肩口にナイフを突き立てた。
そこで洋介の意識は闇に埋もれた。
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