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洋介はベットの上で目が覚めた。
洋介「ハァハァ……ゆっ…夢か………」
洋介は安堵し、再度枕に頭を戻した。
洋介「いままでのは全部夢だったんだよな…?………ハハハ……よかった…夢だったんだ!」
そして寝返りをうつ。
洋介「あっ……」
洋介は目を見開いた、そこには存在してはいけないものが置いてあった。
洋介「なんで……黒い………手紙…が……」
洋介はそれを開けたくはなかった。
しかし、洋介はそれに手を伸ばし、封を切った。
『親しいご友人と親は昨日お迎えしました。貴方は明日お迎えにあがります。』
洋介「あはは…尚人は…捕まったのか…あはは…じゃ…親父も…おふくろも…捕まったのか…あはは…」
洋介は笑ってしまった。
自分の運命に笑った。
洋介「あはは…なんで…俺…なんだ…うぅぅ…なんで!…なんで…!なんでなんだ!」
洋介は涙が枯れるまで泣いた。
洋介「なんで!なんで俺だけにしないんだ!なんで親父たちや尚人まで巻き込むんだ!」
洋介は自分の悲運を嘆いた、そして四人分の涙を流した。
そしてピエロのことを考えた。
洋介「なんであいつは俺たちを狙うんだ…?」
洋介はベッドに大の字で倒れこむ。
その目線先にアルバムを見つけた。
「…どうせ明日殺されるんだ…最後に思い出にでも浸っておくのも悪くないよな…」
ゆっくりと起き上がった。
棚の隅に置いてあるアルバムに洋介はおもむろに手を伸ばした。
そして倒れこむようにベッドに仰向けで大の字になる。
ぼんやりとした目で、アルバムを捲り始めた。
洋介「…この時は…んー…小2かなぁ…?」
洋介はページを捲りめくった。
そこには小中の自分の歴史が全部乗っていた。
洋介「んっ…この写真は…」
洋介はおもむろに写真を取り裏を見た。
《洋介、小2、サーカスにて》
洋介「うぁ…懐かしい…」
その写真にはピエロにすがっている洋介が写してあった。
洋介「…この……ピエロ……?」
……もしかして………………………………アイツ…?
そのピエロは黒いマントを纏、幼いを見て不気味に笑っていた。
洋介「……こいつ……やっぱり……アイツだ…黒いピエロだ……俺たちを不幸に陥れた……」
洋介は写真の日を懸命に思い出す。
そこには自分が狙われてる理由、そして幼き日のピエロとの約束が鮮明に蘇った。
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