儚い回想

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それから、会う機会も減り、一方的に手紙を送るだけの日々となった。 高校生になったら、「不毛。忘れよう…。」という気持ちが強くなっていった。 彼氏もできた。 たまに彼からきた年賀状を見て、一人ニヤニヤしたりしたが、その時間も減っていった。 これでいいんだよ、多分。 漠然と考えていた。 高校一年の夏祭り。 彼氏と手を繋いで歩いていると、遠くから視線を感じた。 ゆっくり振り返ると、そこには。 無表情の貴方がいた。 今は思う。 この時一人で歩いていたら、今とは違った答えがあったのかもしれない。
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