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何と返していいのか分からず、そんな間の抜けた言葉を呟いた。
それより、この人たちはここはどこなのかを知っているようだ。
いや、ここの住人かもしれない。
ここは聞くべきだ。
「ところでここは何処ですか?」
私は単刀直入に神奈子さんに聞いてみる。
「ここは《幻想郷》。あなたが暮らしていた場所とは大きく異なる場所よ」
「どうぞ、お茶です」
「ありがとうございます」
私は早苗さんからお茶を受け取り、会釈をする。
場所は変わって守矢神社と呼ばれるところに私はいる。
何でも、聞くによれば、ここは《幻想郷》と呼ばれる場所で、私が暮らしていた世界と結界で阻まれた別の世界らしい。
ここには、人間から妖怪まで、なんでもいる、と神奈子さんは仰った。
目の前に座っている神奈子さんは神様で、この早苗さんも、一応神様らしい。
神様が巫女の仕事をしているだなんて、笑い話にもならない。
まぁそれはそれとして、私は何らかの影響でこの世界に着てしまったらしい。
「八雲 紫と呼ばれる大妖怪が、時々あなたが住まう世界から神隠しにあわせるけど……あなたは異例のようね」
「異例、と申しますと?」
思わず敬語になる。
なるだけ意識はしていないが、目の前に神様が座っていると思うと、少し緊張する。
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