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…で。
「此処は何処?」
天下無敵の足から頭を退けた。
起き上がって見てみると…どうやら洞窟らしく、遥か向こうに光が見えた。
「おい、あんま無茶すんなよ」
「そうでござる。まだ寝起きでござるからな」
「大丈夫」
別にかよわい乙女を演じるつもりなんかないし。
髪を整えながら立ち上がる。と。
「此方の袋は、姫のものでございましょうか?」
「…あっ!?」
反逆騎士が指を指した。
其所にあったのは細長い袋。
反逆騎士が拾い上げようとした、けど。
「触るなッ!!」
「!?」
思わず叫んだ。
ほとんど条件反射、だった。
「姫?」
「っ…ごめ、反逆騎士…」
反逆騎士は悪くない。
ただ拾おうとしてくれただけ。
「訳ありのようですね」
やれやれ、と彼は苦笑を浮かべた。
「凛、それは?」
「…家宝」
「え゛」
家宝をこんな袋に入れてるのが悪いんだけどさ。
「…と、竹刀」
「竹刀?まさか剣道部か」
「凛は武士でござるか」
天下無敵の間違った解釈はスルー。
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