1人が本棚に入れています
本棚に追加
『ここは病院です。もう大丈夫ですよ。
今は身体が上手く動かないようですが
じきに治りますから。』
優しい笑顔で説明した後、母親に
『明日また診察します』とだけ
伝えて出て行った。
私、なんで病院に居るの……!?
この重い身体はなに!?
なんで声が出ないの!?
母親は隣で泣いている。
『多希…良かった。良かった…。』
と涙流して。
ピ、ピ、ピという
機材の一定音だけが耳に残る。
何があって、私は今ここに居るんだろう。
ズキッと脳に激痛がはしる。
ダメだ……何も思い出せない。
そしてまた、極度の睡魔に襲われる……。
最初のコメントを投稿しよう!