Episode 1 -闇と現実-

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『ここは病院です。もう大丈夫ですよ。 今は身体が上手く動かないようですが じきに治りますから。』 優しい笑顔で説明した後、母親に 『明日また診察します』とだけ 伝えて出て行った。 私、なんで病院に居るの……!? この重い身体はなに!? なんで声が出ないの!? 母親は隣で泣いている。 『多希…良かった。良かった…。』 と涙流して。 ピ、ピ、ピという 機材の一定音だけが耳に残る。 何があって、私は今ここに居るんだろう。 ズキッと脳に激痛がはしる。 ダメだ……何も思い出せない。 そしてまた、極度の睡魔に襲われる……。
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