1.はじまり

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『痛いっ!』 エーン…エーン 尚人が泣いている! 私はキッチンのガスの火を止め急いで尚人の所に向かった。 「大丈夫?どーしたの?」 『…ヒック…ヒッ…これ……踏んでぇ…ヒック…』 尚人は間違って足でオモチャを踏んで壊してしまったようだ。 「あぁ!そうか~。大丈夫?足見せて?痛い?」 踏んだのは、大好きなミニカーだった。 足の裏を見ると、特にケガはしていないようだ。 「うん!大丈夫!すぐに治るよ~。絆創膏貼る?」 『…ヒック…絆創膏貼る!』 尚人は痛い時は、キャラクター物か乗り物の絆創膏を貼ると気が紛れる。 「はい!今日は消防車ね~」 傷など全くない足の裏にペタッと貼った。 『うん!尚、治ったよ!良かったっ』 「良かった!踏まないように、片付けながら遊ぶんだよ」 『ハーイ!』 尚人は今4歳。 昼間は、幼稚園に行っている。 体はあまり大きい方では無いが、賢い子だと思う。
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