君の声が聞こえる

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私と青島にとって特別な蝦夷地においてアイヌの人らが我々和人に虐待され蜂起したのを知り、それを私が青島に知らせたのが悪かったのだ 私たちが上陸した頃には騒動は収まっており、せっかく来たのだからと蝦夷地調査をしていたのが背任行為と疑われた結果が鉄格子の中での生活だ 「なあ、蝦夷地で見たあの鳥、なんて言ったっけ?」 『タンチョウヅルじゃないか?』 「そうだ、タンチョウヅルだったな。また蝦夷の大地や大空や奴らに会いに行きたいな」 『あぁ…青島』 「なんだ?」 『死ぬなよ?』 「…あぁ」 これが青島と交わした最後の言葉だった .
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