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ロロが檻の中の自分を想像したのか情けない顔になると、ウェンズディも同じように情けない顔になった
「せめて、追い出されないように、一発逆転の秘策を練らないといけないわね」
2人揃ってため息をつく
『一発逆転なら、その性格を改めておとなしくしてんのが一番じゃない?』
「ロロ。あんたってホント馬鹿よね。今さらおとなしくしたって無駄に決まってんじゃない」
ウェンズディがこの学校に入学してから8年間。小さい物は箒から大きい物は教室まで、破壊して来た物は数知れない
それも、魔法の暴走は数えるほどで、ほとんどが物理的な破壊だ
ウェンズディは盛大なため息をついて、ロロが座っている木の下に座り込んだ
「おい。いつまで裏庭にいるつもりだ?冬至祭に使う材料集めの分担を決めるから、早く教室に戻れよ」
いつの間にか放課後になっていたらしい。教室を追い出した張本人のラストが呼びに来た
ウェンズディに殴りつけられた傷は、治癒魔法を使ったのかほぼ目立たなくなっている
ウェンズディが前代未聞の落ちこぼれなら、ラストは史上最高の魔法使いだ。最年少で精霊との契約に成功し、先生の覚えもめでたく生徒からの評判も良く、卒業前から既に機関での仕事を受けている
本来ならばウェンズディなんか近寄る事すら出来ない存在のはずなのだが、何故かラストはウェンズディに意地悪だ
「お前が暴力なんか振るうから、俺が迎えに行く羽目になったんだ。早く来いよ。面倒くせぇ」
ラストの肩に乗る使い魔の大鴉(レイヴン)も馬鹿にした笑い声を立てている
「あんたもう一回殴られたいの?」
ウェンズディは持っていた箒をレイヴンに投げつけた
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