冬至祭

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投げつけられた箒はいとも簡単にラストの手の中に収まる 『せっかく無事だった箒を破壊しようとするなよな。箒が可哀想だぜ?』 「別に来なくても、お前の為に簡単に集められるヤツを残しといてやるよ」 レイヴンが冷やかに笑い、何事も無かったかのようにラストも教室に戻って行く 先日も箒での飛行訓練で誰よりも早く、誰よりも遠く、箒のみを飛ばして壊してしまったばかりなのだ 「……あいつら!」 ウェンズディは言葉を無くして、地団駄を踏んだ 冬至祭の材料集めは、魔法学校の最上級生がする初仕事になる 古い太陽が死んで、新しい太陽が生まれると言われるこの日に、来年から仕事を始める魔法学校最上級生の新しい力が入った材料で、新しい太陽を迎える魔法を作るのだ 「そうだ!ラストなんかに構ってる場合じゃない!冬至祭よ!冬至祭で一番難しい材料を取ってきたら、卒業は無理でも学校から追い出される事はないわ!」 『どうだかねぇ』 「みんなが決めてしまう前に、一番難しいヤツを取らなきゃ!」 ロロの呟きを無視して、走り出す。ロロはうなだれたまま、ウェンズディに付いて行くしかなかった
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