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ウェンズディの考えた空を飛ぶ案は非常に簡単なモノだった
自分のベッドのカバーを外して、袋状に縛ってその中に自分が入ると言うモノだ
「これなら、振り落とされる心配はないわ。でも、誰かに見られてたら格好悪いから、夜中に出掛けるからね!」
鼻息を荒くするウェンズディにロロはため息をつく
『ちゃんと前見えるの?』
「縛った所から顔を出したら大丈夫よ!それに箒に乗れる練習する時間なんてないもの」
ウェンズディとロロは夜を待って、ベッドカバーを持って外に出た
「涙を入れる小瓶も持ったし。さ。行くわよ。ロロ。超特急で行くからあんたも中に入って!」
『危なくないのかよ!』
尻込みするロロをベッドカバーに詰め込んで、ウェンズディは空へ飛び上がった
「そんなの知らない!空を飛ぶの初めてだもん!」
学校も町も一気に小さく見えるほど高く舞い上がる
「うわっ!気持ち良い!見て!竜の谷がもう見えて来た!」
見た目はともかく、大成功だ
『で?どうやって止まるの?』
ウェンズディは答えない
『飛ぶ事しか考えてなかったとか?』
「どうしよう!竜の谷を越えちゃう!」
『それより衝突の心配をしろ!』
ロロは慌ててベッドカバーから飛び出し、結び目を掴んでブレーキを掛けようとするけど勢いがつき過ぎて止まらない
『ウェンズディ!逆向きに飛ぶように魔法を使うんだ!』
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