-聡と七海の恋-

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扉の前で盗み聞きしていた人物は 扉が開くと素早く柱に隠れ身を潜めていた その場で座り込む、 『聡がお見合い!?!?受けるなんて有り得ないわっ! これは七海に報告しないと! 』 隠れていた人物は葉月だった お見合いの話を盗み聞きした葉月は 驚きながら口を押さえている… その時  近くで声が聞こえ身体を反応させる 目線を上げると そこにいたのはメイドだった メイド「お嬢様!? こんなところで何をしているのです?」 「び!びっくりした… なんでもないわ!」 そう言うと葉月は長い廊下を走って行った メイド「お嬢様?」 3度目の春休みを向かえた葉月は 勉強&習い事を真剣に取り組んでいた 休憩時間の間、葉月は自分の部屋へ戻ると ベッドの上に座った そして鞄から携帯を取り出す 葉月は七海に電話をかけていた 『七海出てー!』 七海「葉月?!」 「七海久しぶり!」 七海「久しぶり! どうしたの?」 「その、七海に伝えたい事があって 聡の事なんだけど……」 七海「聡様がどうかしたの?」 「聡が… お見合いするの」 七海「え?…」 「七海に伝えた方が良いと思って..」 その瞬間 沈黙が流れた 七海「ごめん葉月っ! 用事思い出しちゃった!切るね!」 「七海っ!?!?」 葉月の言葉を無視して七海は電話を切った、 「切れちゃった…」 『もしかして 言わない方が良かったのかな..』 七海は電話を切ると携帯を机の上に置いた 七海『聡様がお見合い… 執事だもんね お見合いとか普通だよね きっと 綺麗で美人でお金持ちのお嬢様なんだろうな 私』 七海「っっ」 七海はクッションを抱きしめて顔を埋める 閉じた目からは涙が零れ落ちた..
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