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「………はっ?1秒? ……その1秒がなんだって言うんだよ……」
手に力が入る、爪が食い込んでも気にしない
下唇を噛む、悔しさの余り強く噛みすぎ血が出てる
1秒?本当に1秒あれば救えたのか?
………本当に、本当に
「………ふざけた事ぬかしてんじゃねぇよ!!!」
一瞬、ほんの一瞬だが、身体中が熱く燃え上がる様な感覚に襲われた
『なっ、なんじゃと!?』
神様に先程までの勢いはなく、ただ唖然としているだけである
神様のそんな顔を見ても怒りを抑えるつもりはない
久々に……爆発させたい
「死ぬのが運命で1秒あれば救えた!?あっ!?じゃあ運命ってなんだよ!!たった1秒で決まるなんて理解出来ねぇんだよ!!神様だからって何でも許してもらえると思ってんならお門違いも甚だしいんだよコノヤロォ!!!!!」
神様だろうが関係ない
オレの言ってる事がメチャクチャでも関係ない
目の前の神様が呪文の様なものを唱えようが関係ない
ん?呪文?
「………あっ!?」
気付けば足元の魔方陣が今まで以上に強い光を放っている
目の前の神様は両手を前に突き出し、眼を閉じてただひたすら呪文の様なものを唱えている
直感で分かった、なんかマズい事になりそうだ……
「………あれ?体が………動かねぇッ……!!」
『………無駄じゃ、ワシが呪文を唱えた時点でそなたの異世界行きが決定した。正直そなたには話す事がまだ山程あったのじゃが、ワシよりも会うべき人の元へと行くがよい……』
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