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先程までジンがいた白い空間にはゼウス1人
しかし呪文を唱えると瞬く間に幼い金髪の子供へと姿を変えた
―――ゼウス視点―――
「………あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ!!!!!ほんまにもぉ!!!」
さっき男を1人異世界に送ってやったんだ
これはボクの仕事だもん、えっへん!
「なんて言うてられる場合とちゃうわぁぁ!!」
マジでヤッちった☆
あの男なんやねん!!むっちゃ怖いやん!!睨んでくるもん!!
「………ゼウス~?仕事終わったか~い?」
あっ、父ちゃんが呼んどるわ
「ついさっき終わってん。ただなぁ、人間てあないに怖いもんなん?焦ってもてどこ飛ばしたか分からんねん」
せっかく変身して脅したろ思っとったんにアイツ全然ビビらんかったし……
泣くわ、ホンマに泣くわ……
「う~ん………まぁ仕方ないんじゃない?今回が初めてなんだし、それにまだお前は700歳だろ?若い若い」
確かになぁ、そら父ちゃんに比べたら百回りも歳がちゃうでなぁ……
「ま、次頑張ったらいいさ」
「せやな!!ワシかてまだうら若いでな!!」
自分にいい聞かせるんが大事や
やっぱ前向きに生きるんが正しい人生の歩き方やでなぁ
「………おっ?さっきゼウスが送った男を見付けたよ」
「なんやなんや、父ちゃんもう見付けたんかいな?やっぱ父ちゃんには勝たれへんわ!んで、今男はどこにおんねん?」
さぁ~て、ワシが慌てながら適当に呪文省略した未完成の転移術はどこまでのもんやろなぁ?
「ゼウスよくやったよ!!ちゃんと生きてるし送る場所もあってる!!」
「よっしゃあ!!やったったでぇ!!これなら未来永劫ワシがこの仕事勤めたるよ!!」
「そうかぁ、それなら助かるよ。ただ彼は今空を飛んでるから今度は地面に立たせてあげてね?」
「あっ、そら悪い事してまったなぁ。でも最近の人間は凄いのぉ、空まで飛べるようになったんか」
感心しながらゼウスはどこかへ煙のように消えていった
「………人間に翼ねぇし、空も飛ばねぇし。まぁいっか、アイツは死なないだろ」
ワッハッハと笑いながらゼウスの父親もどこかへ消えていった
―――ゼウス視点end―――
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