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「あぁ~、もういっその事翼でも生やして貰ったらよかったなぁ」
急降下してるが為に着ているジャージが慌ただしくバタバタと音を立てている
「………、半袖半ズボンのがよかったかな?」
いつの間にか背面の状態で落下してる
なんかもうアレだよ、シータだよオレ
完璧シータだよ
違う点を挙げれば飛行石が無いから地面についたらミンチだよ、親方なんていないんだよ、確認する間もなく空から男の子がドーン!なんだよね
『………~~!!!!』
ん?なんか聞こえたぞ
今のはもう1人のオレの声じゃなかった…
えっ?幻聴?
『……主ー!!主ぃぃ!!!!』
「…………えぇ~……」
声がする方を見たらビックリしちゃったよ
だってワンちゃんが叫びながら空走ってくるんだもん
『主!!何をしているのだ!!』
「何って、落下?」
『……ま、まぁ、そのようだが……』
自分で聞いておきながら困った顔をするなワンコ
困った顔でこっちを見るな、哀しそうな顔をするな
「ってか助けて……、お願い」
『……………』
着いたぁぁー!!!
地面!!我が愛しの地面!!
って言っておきながらしっかりと2本の足で踏みしめております
ただねぇ、地面について気付いた事がたくさんあるんだ
まず1つ、ワンちゃんの元気が無くなってションボリうなだれてる
2つ、もう1人のオレの気配がしない、ってかいくら呼び掛けても反応がない
3つ、…………何このイノシシ
「………ねぇねぇ、ちょっとワンちゃん」
『………なんの用だ』
……ションボリの次は逆ギレかよ
全く、どうしてこうもめんどくさい事になった
「………!?」
…………えっ…?
気が付けばイノシシが目の前にいた、気が付けば空を飛んでた
もしかして、死ぬ感じか…?
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